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タマはどこへ行った!米軍新射撃場が完成

2009-10-04 07:32

 人類が皆平等であるという憲法の精神に乗っ取るなら、誰が犯罪を犯しても悪いものは悪い。 米兵が女子中学生にわいせつ行為をしても、悪いものは悪い。
 県立高校教諭が教え子にわいせつ行為に及んでも同じように悪い。
 どちらも同じように罰され糾弾されるべきである。
 ところが、沖縄の新聞にはこの憲法の崇高な精神は通用しない。 通常ではニュースにもならない県人の交通事故も米兵が犯したとなるとニュースになる。
 これが轢き逃げ事故にでもなれば社会面トップを大見出しが踊るのは勿論、数日間は特集記事が紙面を飾る。
 そして時間が経過しても関連のニュースがある度ごとに、その事故や事件は蒸し返され米軍批判の対象に晒される。
 それでも実際に米兵が起こした事件・事故を針小棒大に報じるのなら、沖縄の新聞の特性として看過もする。
 だが、ありもしない事件・事故をでっち上げて扇情的に報道するとなると、もはやこれは犯罪である。
 次の記事のような米軍関連の報道があるなら、当然のごとく蒸し返されるはずの重大事故(事件)がある。
 それが意識的に報道から外されていることを賢明な読者は決して見逃さないだろう。

沖縄タイムス

 陸軍新射撃場が完成 キャンプ・ハンセン

火炎瓶らしきものが投げ込まれた現場で、捜査する県警捜査員

 新たに完成したレンジ3付近の米陸軍専用射撃場(右上)。手前にレンジ4の都市型戦闘訓練施設、沖縄自動車道、伊芸区住宅が見える=9月30日、金武町の米軍キャンプ・ハンセン(又吉康秀撮影)

火炎瓶らしきものが投げ込まれた現場で、捜査する県警捜査員

金武町の米軍キャンプ・ハンセン内の海兵隊レンジ(射撃場)3付近で建設中の米陸軍特殊部隊(グリーンベレー)限定のライフル専用射撃場(射程1200メートル)が9月30日、完成しているのが確認された。
 キャンプ・ハンセンを管理する米海兵隊は1日、「建設は完了した。米陸軍が米陸軍省から使用前の最終承認を待っているところだ」と述べ、近く使用開始することを明らかにした。施設新設には、地元金武町議会や伊芸区が建設中止を求め、抗議決議も可決しており、地元からは訓練強化などを懸念する声が上がっている。
 30日確認された新設の陸軍射撃場は、射撃元となる建物と、射程距離に応じて複数の標的とみられる拠点が設置され、その間が新たな道路でつながっている様子が見られた。
 外務省の建設前の発表によると陸軍専用射撃場は、3階建てで高さ約14メートル。2階と3階に10の射撃拠点を設け、100メートルから1200メートルの距離に標的を備える。外務省などは、射撃は北西方面だけに向けるため、市街地方向への跳弾の心配はないと安全性を強調していた。
 完成を知った伊芸区の池原政文区長は「われわれや町議会の抗議決議にもまったく聞く耳を持たず、工事を進めてきた。極めて残念」と怒りをあらわにした。「危険はないといっているが、地域にとっては過去の経緯もあり、まったく安心できない。どういう訓練をするのかも分からず、騒音も大きいかもしれない。共同使用で自衛隊が入ってくる可能性もある」と懸念し、今後の動向を注視していく考えだ。

 忙しさに紛れ新聞を斜め読みする読者でも、金武町、キャンプ・ハンセン、射撃場、伊芸区、危険といったキーワードを目にしたら、思い出す事件がある。
 昨年12月に金武町伊芸区で起きた住宅街の「流弾被弾事件」だ。
 米軍基地内の実弾射撃場は近隣住民が基地の中でも特に危険を伴うもの。 上記記事の射爆場は、住民がこれまで反対してきた最も憎むべき基地ではなかったのか。
 そこから発射された流弾が民間住宅の車庫に駐車中の車に突き刺さったのだ。
 基地容認派の住民だって黙っているわけには行かないだろう。 当然事故以来連日沖縄タイムス、琉球新報は一面トップで大騒ぎし、当初は号外も出したくらいだ。
 以来半年間というもの新聞の特集記事と連動し抗議のための住民集会が行われた。 そして県警の「米軍の流弾」とのご託宣をを得て抗議運動は「県民大会」まで盛り上がるものと思われた。
 ところが米軍の調査団が二度にわたる調査の結果、県警の調査をひっくり返した。
 「米軍が発射した流弾ではない」と調査報告書が提出されて以来、沖縄紙はまるで借りてきた子猫のようにおとなしくなってしまった。  いや、子猫なら時々は小さな泣き声をだすだろうが、沖縄二紙はまるで事件そのものが存在しなかったかのようにピタッと沈黙してしまった。
 少なくとも上記引用の射撃場関連のニュースだったら必ずといっていいほど「金武町伊芸区流弾被弾事件」として大きく報道してもおかしくはないはずだ。
 それがないのは、理由はただ一つ。
 住民の目撃証言を鵜呑みにした県警の捜査が間違っていたということ。
 従って県警情報を鵜呑みにした沖縄紙の報道は誤報だったということ。
 ということは目撃証言者がウソをついたということであり、裏を返せば米軍の調査は正しく、流弾は何ものかが細工して米軍の仕業に仕立て上げたということになる。
 まさか沖縄紙が「流弾偽装」をしたとは思わないが、誤報とわかったら頬かぶりを決め込んで読者の忘却を待つといった卑劣な手法は止めて、即刻「お詫びと訂正」をすべきではないのか。
 先日グアム島で行われた女性だけの国際会議に沖縄からの参加の一人宮城晴美氏が「米兵女子中学生暴行事件」と「米兵の比女性暴行事件」を紹介し、沖縄ではあたかも米兵の強姦魔が徘徊しているかのような報告をしたという。

 当日記の読者なら先刻ご承知のとおり、これらの事件は「不良米兵と不良中学生のナンパトラブル」と「米兵の比売春婦買春のトラブル」であり、いずれもいわゆる「婦女暴行事件」ではない。

 このように一旦報道されたウソの事件が一人歩きをはじめ、国際会議で報告されると真実の事件としてロンダリングされてしまう。
 「金武町伊芸区米軍流弾被弾事件」も宮城晴美女史がどこかの会議で報告したらこれも真実としてロンダリングされるのだろう。

 ⇒ 事件は金武町でおきた!国会でおきたわけではない!